朝倉山椒 入り 「しんじょう」

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※今期の製造は終了いたしました。

すり身に卵白を加え柔らかく蒸し上げた「しんじょう」に、地元の兵庫県養父市朝倉で栽培される「朝倉山椒」を加えた、夏らしい爽やかな一品です。

二方蒲鉾では以前より「しんじょう」を製造しており、城崎温泉の旅館においても御食事に広く提供されてきました。
その中で、ある旅館の料理長さんより『もっと柔らかく、箸で切れるくらいに仕上げることはできないか?』との要望をいただき、試行錯誤の末にギリギリまで柔らかな仕上がりを追求したのが現在の「しんじょう」です。
すり身があまりにも柔らかく、板に盛っても流れ崩れて成形できないため、樹脂の型枠を用い四角に成型しています。

すり身に練り込まれる「朝倉山椒」は、古く江戸時代初期より内陸の養父市で栽培され、昼夜の大きな寒暖差からひときわ薫り高く大粒に育ちます。
枯れやすく栽培が難しいという欠点を、丈夫で実りの良い優良系統の苗を育成することで克服し、またすべての苗にタグ付け・管理をすることで品質の向上が図られてきました。
他の品種に比べ香り成分の「リモネン」が多く含まれ、柑橘系の爽やかな香味豊かであることが特徴です。

もともと練り製品はスダチ・柚子などの柑橘系植物と相性が良く、蒲鉾の盛り付けに際しても、傍らにこれらが添えられることがお馴染みです。
また「板わさ」に代表される、ワサビ・生姜など香辛料とも非常によく合います。
しかしこの【朝倉山椒 入り しんじょう】では、私はそれらを余分な香味と感じていまいますので、何も付けず是非そのままでお召し上がりください。
口中ではすり身の旨味と山椒の辛味が調和し、ほどなく爽やかな香味が鼻腔へと抜けていく、清々しい味わいです。

 
製造元…二方蒲鉾株式会社
原産地…兵庫県豊岡市

 

パッケージに記された、
「旨い練りものは魚の旨味がある」
この言葉に偽りはありません。

料理店などでは「手ごね」で不規則な形状に成形されることが多く、「いびつさ」もまた特長となるのですが、商品として品質の均一化を図るうえでは問題となります。
単に盛っただけでは流れて形が整いませんので、型枠を用いて成型しています。
外す際は、すり身と型枠の間に指を差し入れ、左右に押し広げるようにしていただくと簡単に外れます。
底板も端からゆっくり剥がしていただくと、綺麗にツルンと剥がせます。
もちろん包丁やペティで切り離しても問題ありません。

「しんじょう」は、通常の蒲鉾に比べると水分が多く含まれており、それが表面の質感からも伝わりますね。
とても柔らかく、プルプルとした触感です。
漢字では真薯・糝薯・真丈などと表記され、「薯」の文字が示すように山芋も用いられるほか、卵白・だし汁が加えられたりと、多種多様なものが存在しています。